「小3の壁」小学校3年生になると勉強でつまずく理由について考えてみました。

コラム

「小3の壁」(9歳の壁)という言葉をご存知でしょうか?

学校の授業が分からなくなる子供が小3(9歳)で増えてくることから呼ばれるようになった言葉です。

私の子供が小3ということもあり、子供の教科書を見て、特に勉強面で「小学校3年生になると勉強でつまずく理由」についてまとめてみました。

スポンサーリンク

小学校3年生から勉強を難しく感じさせてしまう要因がある!?

2020年度から全面実施される新学習指導要領(2019年は移行期間)によれば、主な教科での授業時間は小学校2年生と比べ、20時間増加で6限目授業も増えてきます。

難しく感じさせてしまう要因は授業時間の増加だけではなさそうです。

特に勉強を難しく感じさせてしまう「教科」とその内容

①「算数」:割り算に加え、分数の足し算・引き算を習う。習う単位や図形が増える

②「国語」:漢字やローマ字の他、国語辞典の使用により言葉や語彙が増える。読み物の読む量が増える

③「新しい教科」:「理科」「社会」が新たな教科として加わる。そして、「外国語活動」がスタートする

以下、教科ごとで見ていきます。

スポンサーリンク

算数

特に、小学校3年生の勉強で難しく感じさせてしまう教科は「算数」だと思います。

割り算に加え、分数が登場。計算問題が難しくなる

3年生になると、割り算を学習します。

割り算が苦手になってしまう、また今後の学習でつまずく要因は九九をしっかりと覚えていないことがよく言われています。

割り算だけではありません。

2019年度までの授業も、2020年度から実施する新学習指導要領でも、小学校3年生では分数の足し算や引き算も習います

分数の加減計算は同分母のみ習います。

それでも、教科書(上の写真)にあるような分数の引き算の問題を理解するのは難しいと思います。

計算だけでなく、分数計算を使った文章問題があります。

分数の加減計算ができて理解するためには、これまで学習してきた足し算、引き算が正確に計算できることに加え、九九をしっかりと覚えて計算できることが必要になっていきます。

これまでの基礎的な計算を総動員するため、計算力が不十分だと難しく感じさせてしまうのではないでしょうか。

長さの単位の内容が増え、重さの単位を習う

2年生から習い始めた長さの単位は、3年生になるとさらに増えていきます。

長さの単位は2年生では㎜、㎝、mから3年生になると、㎞になります。

重さの単位は、gや㎏だけでなく、t(トン)まで習います。

2年生では身近な生活の中で確認がしやすくイメージが付きやすい単位であったのに対し、3年生からは少し想像を働かせるようなものへと広がっていきます。

円や球といった図形が増える

三角形として習っていた図形が、3年生になると二等辺三角形、正三角形として分類され習うようになります。

そして、円や球が加わります。

半径や直径といった言葉の理解も必要です。

小学生の多くの子は図形が苦手だと言われていますが、3年生より、二等辺三角形や正三角形、円、球など習う図形が増えるので難しいと感じてしまうのではないでしょうか。

スポンサーリンク

国語

国語の授業時間は1年生と2年生は一番多い授業時間です。(年間の授業時間は小1で306時間、小2で315時間)

3年生での国語の授業時間数は、他教科の時間数が増えるため年間245時間と短くなりますが、

それでも3年生の授業時間の中で一番多い授業時間で、さらに内容が難しくなります。

漢字やローマ字、そして国語辞典を使う。触れる語彙が一気に増える

小180字小2160字小3200字
小4202字小5193字小6191字

上の表は学年別配当漢字です。(2020年度より実施される新学習指導要領での配当漢字)

小学生のうちに習う漢字は全1026字。

小3は200字と学年の中で習う漢字の数はトップクラス。

習う数が多いだけでなく、熟語として習う漢字もあります。

例えば、3年生では「薬」に加え「箱」を習うため、「薬箱」として習うこともあります。

しっかりと覚えていないと、テストで出されると難しく感じさせてしまいます。

3年生ではローマ字を習います。

ローマ字を覚えるためには、アルファベットを覚える必要があります。

また「da(だ)」といった濁音や「sya(しゃ)」といった拗音など、ローマ字の組み合わせを覚えるのも難しいのではないでしょうか。

さらに、学校から国語辞典を家庭で用意するよう指示があります。

学校の授業で辞典を使って言葉を調べるということは、調べないと分からないような、なじみのない言葉がたくさん出てくることを示しています。

つまり、3年生になると、漢字やローマ字など触れる語彙が一気に増えていきます。

読み物の読む量が増える

写真の上は2年生の教科書で、下は3年生の教科書。

3年生になると文字が小さくなっている分、読む量が増えていきます。

3年生の読む量になると350字程度の文章を読んでいきます。(2年生まではその半数程度)

スポンサーリンク

新しい教科が増える

理科、社会の教科が増える

2年生までは「生活」として学習していたものが「理科」と「社会」に分けられ、それぞれの教科として習います。

「理科」「社会」とも週2コマ、年間授業時間は各75時間。

教科ですので、成績がつく教科です。

理科は観察の他、実験といった体験型の授業があり、楽しく取り組んでほしいもの。

教科書を見てみると、難しそうに見えます。

1つは読む量。

上の教科書を見てみると、細かな説明文を入れると読む量が多いことが分かります。

もう1つは、言葉の暗記です。

成績がつくため、理科もテストがあります。

子供のテストを見てみると教科書に出てきた言葉や、言葉の意味などを問うような問題が出ていました。

社会についてです。

3年生の1学期では地図記号を習います。

学校周辺の街並みを散策して、地図を作っていくような授業があります。

理科と同様、社会も言葉を暗記していくことが必要になっていきます。

外国語活動も追加

3年生より外国語活動がスタートします。

一部の地域ではすでに先行実施していますが、2020年度では全国で3年生より外国語活動がスタートします。

教材の内容や授業の内容に関する記事はこちら↓

スポンサーリンク

まとめ 3年生の授業を楽しくするために

急に難しくなる3年生の授業。

3年生の授業は1年生、2年生の学習内容の積み上げにより成り立ちます。

そのため、算数であれば足し算や引き算の習得はどうだったか、九九をしっかりと覚えているかが大切になっていきます。

図形や理科、社会などは言葉として説明されていますので、文章を丁寧に読む習慣が大切になっていきます。

もし、3年生でつまずきを感じている場合があれば、算数の基礎的な計算の点検や読書習慣の見直しをされてみてはいかがでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました